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OEM攻略知識

2019 07.05

化粧品 OEM 製造 会社選びポイント!

化粧品OEM(Original Equipment Manufacturing)を請け負っている会社は、全国に多数ありますが、会社によって製造可能品目、製造規模(ロット)、研究開発レベル及び対応力、自社工場か委託工場か、品質管理体制、販売後のフォロー、薬機法(薬事)に詳しいか、会社の信用性、納期など選ぶ基準がたくさんあります。

 

各項目において、どのような点を考慮したらよいか解説します。

 

 

製造可能品目

考慮する点は、大きく分けて

・どのような性状(液体・個体・ジェル・粉体・ガス・その他)か?

・どのような容器に入れるのか?

・入れたい成分が決まっている場合、その成分を使っての製造ができるのか?

を押さえるといいと思います。

 

性状と容器は、相性があるので関係性が高く工場のラインがその性状の製造に対応可能で、その容器(サイズも確認)が充填できる設備があるのか確認する必要があります。

 

例えば、スキンケア商品の場合

●液体

ボトル(キャップ式・ポンプ式)・スタンドパック・紙パック etc…

 

●ジェル・クリーム

ジャー・チューブ・ボトル(キャップ式・ポンプ式) etc…

 

●固体

ピロー包装・箱 etc…

 

●ガス状

スプレー缶 etc…

●粉体

箱・スタンドパック etc…

 

といった種類がありますので、大手のOEMメーカー以外は、これらすべてに対応しているところは少ないと思った方がいいかもしれません。

 

また特殊な成分や特殊な製造法を用いないといけない処方に関しては、製造ラインが対応しているか確認する必要があります。

 

 

 

製造ロット(数量)

新しく企画する商品で、一番気になるのは、製造ロットだと思います。

発売する商品の価格によって、おおよその原価率が決まり、その中で原価をおさめたいものだと思いますが、製造ロットにより仕入れ価格は、大きく異なってききます。

また製造ロットは、OEMを委託する製造設備によって大きく変わってきます。

 

小ロット(約100~3,000個未満)

処方開発から依頼した場合、1個当たりのコストがかなり割高になるため、原料成分にこだわった高価格帯の商品が多くなります。この場合、オリジナル容器の最低ロットを下回るため、主に容器メーカーが在庫として持っている容器にラベルを貼る方法が用いられます。

※1,000個未満のOEMを受ける会社も近年増えていますが、ベースとなる処方が決まっており、香りやちょっとした成分をプラスするようなセミオーダー方式、または中身は同じで容器を選ぶ方式が多いのが特徴です。

 

 

中ロット(約3,000~10,000個未満)

オリジナル容器を作成する場合、コストバランスがよい発注数が5,000本以上のため、中小企業からの依頼で一番多いロットになります。また、大手向けを得意にしているOEMメーカー以外の製造設備は、この範囲に対応したものが多くなります。

商品の価格としては、中価格~高価格帯の商品が多くなります。

 

 

大ロット(約10,000個以上)

中堅OEMメーカー以上が得意とするロットで、1個当たりの製造コストが抑えられ、低価格帯での販売も可能になります。

※(  )内の数量は目安です。

 

 

研究開発レベル及び対応力、会社の信頼性

これまでどのような処方の商品を作ってきたのか?

オリジナルの処方は、どれくらいもっているか?

どのような企業から依頼を受けているか?

医薬部外品の商品を手掛けたことはあるか?

処方の改良依頼はどれくらい可能か?

などを知ると研究開発レベルがどれくらいのポジションか分かると思います。

 

処方以外のパッケージやコンセプトについてアドバイスが欲しい場合は、検討しているOEMメーカーの営業と一度話してみて、どのようなアドバイスが得られそうか判断してみるといいかと思います。

その際、対応が丁寧かどうかも重要なポイントかと思います。

 

また、会社の信頼性については、企業サイトをみたり、帝国データバンクで信用調査をするといいと思います。

 

 

自社工場か?委託工場か?

化粧品OEMを行っている企業(メーカー)にもタイプがあり、自社工場をメインに受託生産を行っている企業や工場を持たず、OEM受託の営業と企画、工場とのディレクションをおこなう企業があります。

 

前者の場合、製造に特化したOEM企業が多く、依頼者側の知識も問われる場合もあります。ただ最近は、競争も激しいこともあり、いろいろなアドバイスをしてくれるメーカーも数多くあります。

 

後者の場合は、企画会社としての色が強いため、依頼者側でコンセプトがはっきりしていない場合や化粧品に関する細かい知識がない場合、スキンケア・メイクアップなど多品種を依頼する場合だと企画から最適な工場の選定まで一環して行ってくれるので、強い味方になるかと思います。

ただ、間に入る会社が1社多くなるため中間マージンが発生することになります。

 

 

品質管理体制

最低限の品質管理のルールは法律で定められていますが、OEMメーカーにより大きく異なります。なかなか判断が難しいところですが、依頼の最終段階で工場見学をするのも一つだと思います。

製薬メーカーから派生した事業で、化粧品のOEMを行っている企業などISO規格の認証取得・GMP(医薬品製造適正基準)に基づいた品質管理体制などを行っている場合があります。厳しい基準が必要な企業であれば、そのような基準をもとに探すことも一つかと思います。(その分コストは高くなりますが)

 

 

納期

2018年頃から、容器メーカーが需要に追い付いていない状況があり、オリジナル容器の場合、納品までに2~6ヶ月程度かかる状況です。

※ポンプの生産が特に追い付いていない状況です。

 

そのため、現在の新規製造の場合、処方・容器決定後、最低でも、2ヶ月以上、ものによっては6ヶ月以上かかることを前提としてOEMメーカーに問い合わせを行うといいと思います。

 

 

薬機法(薬事)に関する知識

最終的にパッケージに表記する内容は、最終チェックを行う依頼者側に責任がありますが、知識がない場合も多いと思います。

薬機法に違反したパッケージの場合、販売できなくなりますので、化粧品OEMメーカーを選ぶ際は、薬機法の知識を十分に持ち、丁寧にサポートしてくれる会社を選ぶようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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